まなぶ

ブルキナファソで弱者立場の女性に自信を、手作りシアバター

2012年3月24日 10:27 PM まなぶ--グローバル

西アフリカにあるブルキナファソは、人口の9割が農業を営む貧しい国だ。近年森林の劣化が進み、低い識字率、高い子供と妊産婦の死亡率に加え、古い価値観が残り、女性は性行動や夫との関係に決定権を持ちにくい弱い立場にある。

シアバターの原料になるシアの木の実



農業は全く機械化されていない。シアの木の実で作るシアバター作りの全てが、女性の手作業で行われる。ブルキナファソのシアバターは、スキンケア&ヘアケアだけでなく、皮膚炎、関節痛、脳髄膜炎予防、抗紫外線、抗炎症作用などにも使用される。

(株)ア・ダンセ代表の森重さん(42)は、JICAとブルキナファソの森林管理プロジェクトに協力している。プロジェクトによって導入された住民活動は、資金面で継続しないことが多い。そこで「非木材林産物」であるシアバターを商品化し、木を切らずに現金収入を得ることで活動を続けるよう、働きかけることを決心した。

10もの工程を経てきれいなシアバターができあがる



住民森林管理組合から定期的に適切な価格でシアバターを買い付け、その収益が森林管理と女性の収入向上へ安定して流れる仕組みを作ったのだ。

シアバターを原料とした石鹸作りは、ラキエタ・エイズ対策センターという現地市民組織のスタッフが請け負っている。石鹸製造・研修責任者を置き、コールドプロセス製法という製法で高品質な石鹸が出来上がる。利益は生産スタッフの収入を含む研修センター運営費、エイズ対策事業に充てられている。

ラキエタ・エイズ対策センター関係者と森重さん(写真左端)



最後に無添加手作り石鹸の老舗「丸菱石鹸」の輸入後の検査を経て、シアバターは充填され、ソープは仕上げ加工されア・ダンセが販売する。

ブルキナファソの女性達は、収入を得ることで自信を持って発言し、決定に影響を及ぼすようになってきたそうだ。しかし、ア・ダンセが所有する農地の周辺の綿花・とうもろこし畑では、農薬、化学肥料、遺伝子組み換えが導入されている。私達は、貧しい国の現状の問題の奥深さを、もっと掘り下げて考える必要があるだろう。(オルタナS特派員=奥田景子)


ア・ダンセ http://www.a-danse.jp/

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