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吉松育美、安倍首相にストーカー被害への法改正を直訴へ

2014年1月10日 11:46 PM はたらく--挑戦者たち

日本人で初めてミスインターナショナルに輝いた吉松育美さんが、女性に対する暴力、犯罪、ストーカー行為をなくすために法律の改正を訴えている。1月8日から署名サイトで賛同者を募り、わずか4日間で1万5千人以上の声が集まった。今後は、要望書をまとめ、安倍首相に提出する予定だ。(オルタナS副編集長=池田真隆)

同キャンペーンには、安倍昭恵夫人も賛同している

吉松さんが今回の署名活動を行ったきっかけは、自身が受けたストーカー被害にある。昨年12月16日、日本外国特派員協会で開いた記者会見で、吉松さんは、タレント事務所「K-ダッシュ」の谷口元一取締役から昨年一年間に渡り、嫌がらせ行為を受けていたことを明らかにした。12月11日、吉松さんは、ストーキング被害について谷口氏を威力業務妨害で警視庁に刑事告発した。

吉松さんによると、谷口氏は仕事現場にまで現れるようになり、探偵を使って自宅の写真を撮影されたり、吉松さんの実家へも恐喝のような電話や郵便物を送りつけられたという。嫌がらせは吉松さんの芸能活動に影響し、仕事先から契約を一方的に切られるケースが相次いだ。

精神的な苦痛を受けた吉松さんは、自宅ですら一人安心してはいられないと、警察に相談した。しかし、自宅周辺のパトロールを強化すると言われただけで、何の処置もないまま終わった。

自分の身を守るために裁判所へ行き、身の安全を確保するため仮処分申請も出したが、1カ月経ってもおりなかった。

あまりの対応の遅さに、裁判官に対して、「この間に何かあったらどうするのですか」と感情的に言ったこともあるという。しかし、「それは弁護士の先生方に相談してください」と言い返されたという。

こうした経験から、吉松さんは署名を集める動きを始めた。「人の命が無くならなければ動けないシステムは変えなければいけない。ターゲットにされた被害者は安心した生活が送れない。また犠牲者が出ることを待つだけだ」と現状の法律や制度に見直しを要求する。「現代社会でこれほどストーカー事件が後を経たない。なかなか動かない警察や裁判所だけでなく、法律にも疑問を持たざるを得ない」。

警視庁では、昨年12月13日、東京都三鷹市で起きた女子高生殺害事件を受けて、ストーカー・DV被害者への対策を強化するため「ストーカー・DV総合対策本部」を新たに発足した。生活安全部のストーカー対策室に、刑事部の捜査1課、第1機動捜査隊などから人員を加え、総勢80人の専門チームを組み、被害者を保護するため早期に刑事事件化する。

同対策本部ができた8日後の21日には、警視庁田園調布署に設置された「ストーカー・DV総合対策本部」の事態対処チームが動き、大田区在住20代女性宅に侵入した住所不定無職の山下竜容疑者(25)を逮捕した。総合対策本部ができて初の逮捕者となった。

警視庁の発表では、2012年のストーカー行為の相談件数は前年度比444件増の1437件に上った。年々増えるストーカー行為に対応するため、同総合対策本部に期待が集まる。

吉松さんが署名を集めているサイトは、「Chenge.org(チェンジドットオーグ)」。同サイトでは、個人やNPOが環境、人権、経済格差など様々な社会問題の解決のために、キャンペーンを立ち上げ、賛同者を募っている。ユーザーは、196カ国で4000万人以上に及ぶ。

同キャンペーンには、安倍首相の昭恵夫人も賛同しており、公開して4日間で1万5千人が賛同の声をあげ、話題を集めている。

吉松さんが安倍首相に求める内容は、ストーカー被害などの女性に対する暴力と犯罪に関わる全ての組織や人の意識が変わるような新しい法律、また法律の改正の打ち出しだ。国の問題として取り組むタスクフォースを内閣府として設立するよう切実に訴える。

チェンジドットオルグでのキャンペーンはこちら

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